春ですね。桜が満開です。 青森の冬は、白鳥が連れてきて白鳥が連れ去ると、私は勝手に思っています。白鳥って編隊を組んで渡る時すごく大きな声で号令をかけながら飛びます。 秋の夕暮れ、姿は見えなくても空のどこかから白鳥の鳴き声が聞こえてくると「ああ、間もなく冬が来るんだな」と、何とも言えない風情を感じます。一方、冬の終わりの白鳥の声は、もっと空高いところから聞こえて来ます。「もう春がそこまで来ている。冬までさようなら」と言っているようで、秋とは違い何となくワクワクします。 私は県外から来た人間で、季節の移り変わりなど寒いか暑いかくらいでしか感じられない土地に居たので、青森に来た頃花の咲き方にとても感動したのを覚えています。 長い冬をじっと我慢していたかのように、スイセン、桜、チューリップ、ツツジ、あじさいが重なり合うように次々と咲く様子は見事としか言いようがありませんでした。同時期に咲いているようで、ちゃんと咲く順番を守っている。物言わぬ花に、生命の力を強く感じた瞬間でした。 そんな素敵な青森に来てもう30年になろうとしています。津軽弁のヒアリングとリスニングはいまだ上達しませんが、気持ちはすっかり“青森の人”。この地で、この地域の人々と少しでも明るく楽しく生きていければいいなぁと思いながら、日々の活動をしております。 [2023.4 Y.Ohtaka] コメントの受け付けは終了しました。
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