私は空港が好きです。明るくて華やかで、何よりそこから広い世界へ通じる入口というイメージが強いからです。それは規模の大小に関わらず、同じ意味で駅も好きです。
ところが先日そんな話をしたら、友人は「え!何と!空港に華やかさを感じたことは一度もない。むっちゃ機械的で人工的で無機質で・・・」と答えました。感じ方は人それぞれ違うのは当たり前のことなのに、その時驚いた自分に驚きました。あの華やかさと明るさは、誰もが感じるものだと思っていた自分に。 上記の友人は世界何カ国も旅している人です。同じく仕事でよく空港を利用する娘に聞いたら「よく使うようになったら、機械的で人工的で無機質で・・・っていう感覚分かる。あまりハッピーなイメージはないかも」と言います。昔は空港に憧れて、管制官になりたいと言っていた娘です。 ものに対するイメージは、その人の立場や取り巻く環境で変わります。 私は古澤巌というバイオリニストが好きで、よく聴いています。ジャズもクラシックも弾きこなし、なんとも言えない妖艶な音が私を魅了するのです。音楽って人の心を癒し解放しますよね。こんな音楽に常に浸ってる音楽業界の人は、荒んだ気持ちになりようがないだろうなぁと一瞬思ったけれど、そうでないことは想像に難くないわけです。当事者ともなれば、常に技術を磨かなきゃとかライバルとか嫉妬とか仕事が来るかとか、様々な重圧と戦いながら音楽と接しているわけで、きっと私とは絶対に違う景色でこの同じ音楽を聴いていることでしょう。 一体どういう風景が見えているのかなぁ。こんなに美しい音楽の中で。 [2021.4.1 Y.Ohtaka] コメントの受け付けは終了しました。
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